住宅メーカーのこんな対策
最近は、大手企業といえども経営破たんや倒産などが相次いでいます。
不動産業界も決して安心できる現状ではありません。
もしも引き渡し前に事業主が倒産してしまったら……という不安は、当然といえば当然。
倒産してしまえば、マンションの工事もいったんストップしてしまいます。
ただ、大手であれば、倒産しても会社がまったくなくなってしまうことはめったにありません。
和議申請や会社更生法によって、たいてい1〜2週間程度で工事は再開します。
「でも、中小の会社だったらどうなるかわからないじゃない」と思っている人も多いはず。
完全に倒産してしまった場合、マンションはあきらめざるをえないでしょう。
が、それ以上に気になるのは、すでに支払ってしまった手付金がどうなるか、です。
こうした場合に購入者側の不利益を防ぐ目的で、「手付金の保全措置」という制度があります。
K土交通大臣の指定する「手付金保証機関」に手付金を保全してもらう制度で、万が一、事業主が倒産しても、支払った手付金は戻ってきます。
この制度を利用するには、完成前のマンションなら5%を超える手付金を支払っておく必要があります(完成後のマンションの場合は10%超)。
不動産会社は、手付金の保全措置をとることが法律で義務づけられているのです。
気をつけたいのは、5%ちょうどでは保全されないということ。
あくまで超える額の手付金を払っておかないと、保金措置の対象とならないのです。
保全期間は引き渡し予定目までですが、完成が遅れるような場合は事業主のほうで延長手続きを取ります。
5%超の手付金を払っておけば、手付金の金額が記載された「保証書」が交付されますが、事前にパンフレットの概要欄に「手付余等保証機関」の名称が表記されているかどうかも確認してください。
不動産会社のなかには、この保全措置をとりたくないために、手付金を5%以下に抑えようとするところもあります。
万が一に備えてではありますが、手付金の保全措置は必ずとっておいてください。
マンションの工事期間は、おおむね建物の階数プラス2〜3ヵ月程度ですから、階数の多いマンションになればなるほど、時間がかかります。
ですから、契約してから完成引き渡しまで1年以上かかることもよくあります。
売買契約を終えたあとの具体的なスケジュールでいうと、引き渡しの3ヵ月くらい前まで時間的な余裕があります。
この間に、来たるマンションライフを思い描きなから、毎月ローンを支払っているつもりで入居後の生活設計に沿って。
つもり貯金をはじめておいてもいいでしょう。
このように引き渡しまでに少しでも多く自己資金を貯めておけば、最終的にローンの借入額を減らすこともできます。
契約したあとにローンの借入額を増額する場合は再審査が必要ですが、減額の場合は契約書を訂正するだけで再審査の必要はないのです。
公庫の申し込みは建物完成の1年前からOK完成予定の3ヵ月前くらいには、不動産会社主催の「入居説明会」が開かれ、このあたりから、またいろいろとやらなければいけないことが出てきます。
まず、ローンの正式な申し込み。
住宅金融公庫は、マンション完成の1年前から正式な申し込みとなります。
一方、銀行などの民間金融機関は、完成の2〜3ヵ月前です。
売買契約前に提携ローンの予備審査を終えていても、それからすでに数力月ないし1年以上はたっていますから、金利も変動しているでしょうし、新しく有利な住宅ローンが発売されている可能性もあります。
もしも、もっと有利なものがあったら、そちらのほうに変更してもかまいません。
わずかな金利の差でも、ローン借入額が1000万円以上となれば、利息の総支払い額にはかなりの差が出てくるのですから、少しでも金利の低い金融機関の住宅ローンを選んでください。
ローン契約にともなって、同時に団体信用生命保険や火災保険になります。
このほかに掛けるとしたら家財道具に掛ける火災保険かおりますが、個人で掛けるなら「共済保険」が安くて便利だと思います。
火災保険に地震被害は含まれませんが、マンションの場合、地震保険を掛けるのなら管理組合全体でいいでしょう。
エアコンや照明器具などのオプションは建物が完成してからの取り付けになるので、この時期に決めてもいいですし、完成直前でもかまいません。
引き渡しの直前1ヵ月以内に「内覧会」がおこなわれます。
ここでチェックして手直しの必要があればその後、再内覧会がおこなわれ、それでもダメなら再々内覧その後、残金や諸費用の振り込みが終わってから「引き渡し」となります。
このとき、待ちに待っていたマンションの鍵や床暖房やガスレンジ、浴室乾燥機など設備仕様の取扱説明書や保証書、権利書の預り書があなたに渡されます。
たまに、引き渡しのときに権利書をもらえなかったと心配して研究会に電話をかけてくる会員の方がいますが、実際の権利書は銀行ローンや公庫の抵当権設定が終わって、登記手続きがすんでから発行されるので、引き渡し後1〜2ヵ月たったころに書留で送られてくることになります。
よくローンを全額返済していないので、まだ自分のものではないと思っている人もいますが、勘違い。
引き渡し日には司法書士が登記手続きをして、所有権が移転されます。
この時点でマンションはあなたのものになるのです。
権利書はとても大切なもの、あなたがマンションの持ち主であることの証明です。
これと実印があれば、他人でもあなたのマンションを売ってお金に換えたりできます。
もしものことを考えて、銀行の貸し金庫に保管しておくといいでしょう。
引っ越し予定日は、たいてい管理会社への届け出制となっています。
引っ越し会社の大型トラックが駐車する場所の確保やエレベーターの都合もあり、同じ日の同じ時間帯に何軒も引っ越しが重ならないように調整する場合もあります。
引き渡しが終わり、無事に快適な生活をスタートすることができました。
でも、やらなければいけないことは、まだあります。
住民票の移転などもそうですが、もうひとつ忘れていけないのが、税金のこと。
現在、不動産に関する税金に関しては、さまざまなかたちの時限立法(期限が決められている法律)ができており、購入する人に有利になっています。
でも、自分の財産を持つということは、賃貸のように更新料がないぶん、やはりいくらかの税金の支払いは必要だと思ってください。
不動産を購入したことによってかかってくる税金には、購入後1回だけかかる不動産取得税と、毎年支払う固定資産税都市計画税(都市部のみ)があります。
同時に住宅ローン控除や各種税金の軽減措置など、税の負担を軽くする制度もあるので、基本的なことは知っておいてください。
不動産を購入した時点で、土地と建物にかかってくるのが「不動産取得税」です。
マンション引き渡し後、都道府県税事務所から通知が来ます。
専有部分の登記簿面積にエントランスやバルコニーなど共用部分の按分面積を加えたも
のを実測面積といい、5012以上240u以下であれば、軽減措置が受けられます。
原則として引き渡し後60日以内に、軽減措置の申告を忘れずにおこなってください。
その後納付書が送られてきます。
だいたい4000万円以下で実測面積が50u以上の新築マンションの場合、納付額はゼロかそれに近くなるような、かなりの軽減がおこなわれます。
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